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空間デザイン(自分で考えて自分で作る)

まちづくりワークショップ
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地蔵
地蔵

今日は、自分たちの好きな場所を作るよ。実際にある場所でも夢の場所でもゲームやアニメの中の場所でもなんでもOK!

子どもたちそれぞれが考えるので、同じ空間は生まれません。なので作り方もそれぞれです。作るものや作り方が違うと、指導する大人が不安に思うでしょうが、安心してください。子どもたちの力は想像以上です。子どもたちの豊かな想像力に大人が指導する隙などありませんし、作り方を教えなくても自分たちで色々試して作っていきます。大人の目から見ると口や手を出したくなる部分はたくさんありますが、うまくいかない時こそ、子ども達にとって、問題を克服して成長するチャンスです。

もっさん
もっさん

できるだけ口や手を出さない。そこがいちばんの重要ポイントです。

ここで得られる技術や知識
□自分で空間を創造する力
□自分で組み立てていく力
□どうしよう?これやってみよう、これはどうかな?色々試してみる力
□素材や道具の組み合わせがその時々で違うので、使い方や物理的な体験がたくさんできる。

素材を準備する

ジオラマづくり

色んな素材を組み合わせて、それぞれのアイデアを組み立てていきます。奥にある左右のパックは和菓子が入っていたものです。

自由工作で一番大事なのは素材集めだと思います。大事とはいえ、あらかじめ大人が何かを作りこむ必要はありません。星形に切ってみたり、目のパーツを作ったり…。そんな必要はありません。必要なら子どもがやります。大人がやるべきは、子どもの知識や予測では回避できそうにない危険を取り除くことです(例えば空き缶の口、トゲのある植物など)。あえて、こどもにその危険を伝えて自分で除去する方法を伝えたい場合はその準備を行います。すべて取り除くのではなく、工作当日「これ気を付けてね!」と伝えて知識を増やしてあげることも大切です。

危険の除去や考え方はこちらにも書いていますので、参考に。

空き缶をリメイク!ちびっこから大人まで楽しいリメ缶づくり
人気の空き缶リメイク(リメ缶)。絵の具さえあれば、子どもから大人まで楽しめます。
準備するもの
  • 切るもの
  • 貼るもの
  • 土台
  • 飾り

それぞれ下記にて説明します。

ジオラマづくり

トイレットペーパーの芯のキャラクターの周りに、気に入ったボタンとたまたま手に入った丸い発砲玉をちりばめています。

切るもの

ハサミ、布切ハサミ、ダンボールカッター、カッターなどがあります。必要に応じて用意してください。刃物は危険ですが、正しい使い方を覚えれば危険を回避できます。全部大人がやってあげるのではなく、できるだけ子ども達に使い方を伝えていきたいですね。

ハサミ、布切ハサミ

ハサミが初めての子どもは、なかなかおうちの保護者さんでは教えてあげる時間や余裕はないので、教えてあげられるなら教えてあげたいですね。ハサミを使う事は危険なのではなく、使い方を知らない方がよっぽど危険です。ちゃんと使えるようになることが怪我を防ぐ一番の方法です。

初めてのお子さんのハサミの使い方の教え方はこちらを参考にしてください。

カッターナイフ

カッターは小学校でも教えるタイミングが減っている道具です。保護者さんも使えない人が増えています。刃の向き、動かす方向がわからない子どもも多いので、今となってはとても危険な道具になってしまいました。それでもやはり、ちゃんと使い方さえわかれば便利な道具です。刃がついている場所、どうやって動かしたら切れるのか、支える手を置く位置、手を切らないようにするには、、見本を見せながら説明しましょう。初心者の子どもが多い場合は、指導者一人に1~2本を管理して、目の届くようにすることが必要です。

ダンボールカッター

カッターナイフ程先がとがっているわけではないので、危険度は低いですが、刃物なので注意は促しましょう。カッターナイフとは使い方が違います。カッターで紙を切る場合はカッターの刃先を使いますが、ダンボールカッターは、のこぎりのようなものなので、前後に押し引きしてダンボールを切ります。一度使えば簡単にコツを覚えると思いますが、カッターのように先で切ろうとする子がいます(ダンボールを地面にペタっと置いて)ので、刃の位置や動かし方を説明してあげましょう。

空間デザイン

形を変えやすい布や透明のカップなどがあると表現が広がります。

貼るもの

テープ類

セロテープのほかに、マスキングテープやカラーのビニールテープ、カラーのガムテープなどがあると接着と同時にカラフルに出来上がって見栄えがよくなります。いろんなテープを用意することでそれぞれの使い方や特徴を知るチャンスにもなります。

接着剤、のり

  • 木工用ボンド(工作に使う材料程度ならだいたいの物がくっつくので便利です。)
  • Gクリヤ(木工用ボンドより時短で協力に接着します。木工用ボンドでくっつかない時に登場させます。ネチャネチャするので扱いにくいですが、瞬間接着剤のような危険性はないので子どもでも使用できます。手についた接着剤は水で洗うより、指でこすって取る方が早くとれます)
  • 水のり、スティックのり(紙と紙を貼りつけるのに便利です。木工用でも代用できます)

ジオラマづくり

トイレットペーパーの芯に赤ガムテープをまいてタコを思いついたようです。果物の緩衝材の海藻や貝殻。ベースを水色のガムテープで海にしました。ガムテープは貼るだけでなく着色としても使用できます。

土台

写真では、あらかじめ切っておいたプラダンボールのパネルの上に制作しています。これは、街づくりワークショップの為に用意したものですので、自由に準備してください。

段ボールを切ってもいいし、子ども達に好きな大きさ形のものを切り出してもらってもいいと思います。肉トレーなどを使っても良いですし、段ボールや空き箱を利用して、立体的にビルを作っても良いと思います。写真にとらわれず自由な素材を用意してください。

ジオラマづくり

土台が厚みがある柔らかいダンボールやプラダンボールだと刺すということもできるので、木を植えたような表現もできました。

飾り

写真にある通り様々なものを用意しています。これがないとダメというものはないです。その時準備できた材料で子ども達はアイデアを出して制作します。むしろ、思っていた材料がない方が新しいアイデアが思いつくようです。

参考までに、用意できたら面白いものを書いておきます。ちょっと声をかけると家で眠っている材料が集まったりしますので、購入する前に周りの人に声をかけてみるのも良いと思います。

空き箱、ラッピング用紙、リボン、チラシや広告ポストカードなど(イラストや写真をうまく利用します)、木の実、小枝、端切れ布、スパンコール、ボタン、モール、毛糸、ストロー、割りばし、油性ペンなど。その他使えそうなものなどあれば何でもいいと思います。

空間デザイン

空間デザイン

業者さんからもらった「国産牛肉」シールは大好評です。普段使わないであろうシールもおもしろく使ってくれますよ。

作ってみよう

見本を作る?

見本が無くても作れそうな場合は、なくても大丈夫です。見本があると、その見本に引っ張られてしまう事もあるので。どんな作品も共通しますが、見本を作るポイントは、

  • 上手に作りこまない事…どうしても大人の技術能力を見せつけたい気になってしまいがちですが、そんな必要はありません。子ども達が「これならできそう」と思えるレベルの見本で十分です。
  • ヒントを盛り込めばなおOK…こんなことをやっても面白いな、このアイデアをアレンジして使ってみようというヒントになればいいですね。
  • 全部盛り込まない…ヒントがあれば良いとはいえ、全部盛り込んでしまうと子ども達が想像する余地がなくなってしまうので、やりすぎないように注意です。

手が動かない子どもへの声掛け

空間デザイン

一見シンプルな作品もその子のこだわりが詰まっています。キレイな色選びだったり、左右対称にこだわっていたり。それぞれの良い点を見つけてあげてください。

基本的に自由工作なので、「はじめ」の合図で自由に考えて作っていってもらいますが、中には何をどうやって作るかがよくわからない子どももいます。

全くどうして良いかわからない「???」な感じだったら、アイデアの呼び水となるようなヒントを声掛けします。ざっくりとした選択肢でもいいかもしれません。今回の制作だったら
「外の風景を作ろうか?おうちの中がいいかな?」
「行ったことあって面白い場所とかあった?アニメとかおうちのお人形のいるばしょとか?」

できるだけ特定せずに幅を持たせたヒントがいいですね。
ゆっくり考える子どももいるので、その子のタイミングに合わせて声掛けを行いましょう。

作り方で止まっているようだったら、何通りかの組み立て方のアイデアを提案します。
「こうやったらいいよ」というより「こういうこともできるよ」という感じ。

大人が出したヒントをそのまま採用することもあるけれど、そのままさせるのではなく、採用するかどうかは子どもに任せる。採用されなくても無理強いはしない(こっちの方が良いのにと思ってもです。笑)。
大人のヒントを組み合わせて、もしくはそのヒントがあったおかげで全く違うアイデアを思い出すこともあるようで、「いいこと考えた~💡!」とキラキラした目をします。

その「いいこと考えた~💡!」をいかにたくさん引き出せてあげるかが、何よりも大切だと思います。

空間デザイン

準備した土台を飛び越える子どもは必ずいます。型にはまらないって、とっても素敵だと思います。すぐにダメと言わないで、展示方法を工夫する、持って帰る方法を工夫するなど、子どものアイデアを制限するのではなく、大人がそのアイデアに合わせる工夫ができればいいですね。

真似をする子どもがいたら

お友達や兄弟のまねをする子どもはいます。まねはダメな事ではありません。まねをして、ダメなのは、人のアイデアを真似して。勝手にお金儲けする時くらいです。

まねは上達するのにとても大切な事です。プロスポーツ選手も先輩のプロスポーツ選手のまねを一生懸命したことで上達したはずです。料理だって、勉強だって先人のまねをするからこそ上手になります。

まねをされる子は、まねされる事を嫌がりますが「上手だから、素敵だからまねをしたいんだよ」と言ってあげましょう。

そしてマネをしたからと言って、子どもの工作は全く同じにはなりません。それぞれの個性が光ります。

大人の指示通りに作る方が、そりゃ頑丈で効率の良い作品ができるかもしれませんが、子どもにとっての工作は、この作品が人生を左右する作品ではないわけです。大人の手がたくさん加わって上手に見栄えよく完成させることよりも、作る過程の中で、子どもが何を経験したのか、どんなアイデアを出して工夫をして、道具や素材の特徴を知ることができたのかが大切です。大人には見えませんし理解はできませんが、想像の世界が広がっているんです。子どもには立派な作品に見えていることを忘れないでくださいね。

空間づくりのまちづくりワークショップ

つくろう!かしわらわくわくマップ

この造形を使った街づくりワークショップを行いました。

子ども達の制作のみならず、大人たちに子どものアイデアを伝える仕掛けも含めこちらに掲載しています。つくろう!わくわくかしわらマップ≫

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