
夏休みのポスター制作にも使える絵画技術!

まずは遊んで仕組みを知ろう!
線や文字を浮かび上がらせることができるクレパスのはじき絵。
クレパスの線が残ったように描けるのは、クレパスの油分が水彩絵の具の水分をはじくので、クレパスで描いた部分には絵の具がのらず浮かび上がって見えるという仕組みです。
簡単なので、知っておくと色んな所で使える便利な技法です。
□夏休みのポスター制作にも使える技術です。
□模様のように遊んでも面白いものが出来上がるので、造形苦手さんでも楽しめます。
□絵の具、クレパス(クレヨン)の特徴を知ることができます。
はじき絵の準備
・えのぐ
・ふで
・水バケツ
・パレット(食品トレーでOK)
・画用紙 白
・クレパス(もしくはクレヨン)
クレパスとクレヨンの違い
クレパスとクレヨンの違いは、細かく言えば油の量や細さ、扱い方に少しずつ特徴があるのですが、今回のはじき絵をする場合は、どちらを使っても同じ効果があります。
画材メーカーが出しているものであれば基本的には問題ありませんが、あまりにも安いクレパスやクレヨンは色が薄く、発色が悪いものもあるので購入時に注意してくださいね。
クレヨンとクレパスの違いはこちらに詳しく説明されていますので、参考になさってください。

はじき絵のやり方
クレパスで描きたいものを描く
上から水彩絵の具で色を塗る
描く時の注意点は、クレパスの線を濃い目に描くことです。
クレパスの線が薄いと、クレパスの線の中に絵の具が入ってしまうので、はっきりと浮かび上がりません。
上が薄く線を書いた水色の線、下がしっかり書いた水色の線。特に筆圧の弱い子ども達は、上のような線を引きがちです。
線が薄いと、クレパスの色がついていない所に絵の具が入り込んで、はじいたようには見えません。
クレパスは太いのでギュッと力を入れて細い線を描くのは難しいのですが、何度か練習してコツを掴むと良いです。
どういしても絵の具がはじかなかった場合は、上からもう一度クレパスでなぞっても良いでしょう。はじき絵ではなくなりますが、ポスターなどの作品を作る場合は有効な手だと思います。
水彩絵の具を載せる時の注意点は、少し水で溶かしておくことです。
チューブから出しただけのべっちょりした絵の具は水分が少ないので、クレパスをはじかず上に乗ったように色がついてしまいます。
こうなった場合は、焦らず水を含ませた筆で少しずつ絵の具の塊をとります。水で絵の具が緩くなったら、クレパスをはじくようになります。
うまくクレパスがはじかなかった場合は、ティッシュに水をつけてクレパスの上の絵具をふき取る事もできます。完全にきれいにとれるわけではないのですが。その時、周りの絵具も一緒に取ってしまわないようにも注意が必要です。
クレパスを縁取りとして中を塗るとはみ出にくくて便利ですし、あえてはみ出てクレパスの線を出すのも面白いですね。
白クレパスと絵の具のにじみ
何かを描こうとすると、そちらに気を取られてしまって、はじき絵の面白さを十分に味わう事ができません。描く対象物がある時に使う技法としても便利ですが、肩の力を抜いて、クレパスでひいた簡単な文字や模様、線を浮かび上がらせる遊びをするのはどうでしょうか?
白いクレパスを使うと、何も描いていない画用紙に絵が浮かび上がるようで面白いです。
遠目で見ると白い紙(近くで見ると何が書いてるかさすがにわかりますが笑)。色を塗るとあら不思議♪文字が浮かび上がりました!
はじき絵とにじみ絵
こちらの水彩画の技法「にじみとぼかし」を使ってクレパスのはじき絵をすると、ふわっとしたイメージに出来上がります。

白い線で、宝石の線を描いて色を塗り込むとカラフルに光る宝石のできあがり♪
子ども達の作品
「何かを描く」ではなく、気ままに模様と色を楽しむことで、苦手意識のある子ども達でも抵抗なく参加できます。
夏休みの宿題のポスターに!
標語のあるようなポスターを描くときは、クレパスで文字を描くと良いです。絵の具で描いても良いのですが、背景色を塗る時に背景と文字の色が混じってしまったり、そもそも筆で文字を描くのが難しかったり。クレパスで文字を描いておけば、背景の色をはじいてくれるので、一気に背景色を塗ることができます。
もちろん、絵の線にクレパスを使っても良いと思います。絵の線をクレパスで描くことで絵がはっきりと表現でき、色を塗る時もその線の中に塗れば良いのでわかりやすいようです。
ぜひ挑戦してみてくださいね。