前回から説明しているようにSNS含むネットのシステムは道具です。火や刃物、自動車のように使い方次第で危なくも便利にもなるもの。
自動車の事故が起こらないようにするには、運転手だけが気をつけるのではなく、歩行者側も事故が起こりそうな場所やシチュエーションをあらかじめ知っておかないといけませんよね。ネット社会も同じだと思います。
いくつか事故が起こりそうなシチュエーションを紹介します。
怪しげな広告を見ていると、騙そうとしてくる技があるのがわかります。
●人の不安や優越感の心に刺せば騙せる
前回から説明している心に刺してくる広告です。
「衝撃の事実」「裏技!」等の人が「知りたい!」と思う気持ちを利用して注目させるものや、健康やお金、恋愛など人に相談しにくい悩みや不安・不満に刺してくるものはとても引っ掛かりやすいです。
●人の良心や同情心刺せば騙せる
「閉店します」や「苦労しています」と謳った広告です。「可哀そうに!」と思う人間の同情心を利用した広告です。
本当にそのような状況もあるでしょうが、騙そうとしているものは、そもそも閉店するわりにきれいな画像、きれいなホームページ、広告を出す資金、よそよそしい文章…、冷静に見ると怪しいところがあります。
●有名人や通説に絡めれば騙せる
デザインは簡単に真似できるものだと思ってください。有名人の投稿内容やアカウントと同じデザインの偽物を良く見ます。
誰でも簡単にアカウントが作れるので、チェックも甘いのでしょう。よほどコンプライアンスに引っかからない限り、本人かどうか、本当かどうかなんて確認できないのです。
また、誰もが知っている通説や、誰もが目に付きそうなデザインを使ってまことしやかな情報を作っているものも多くあります。
●入り口を簡単にしておけば騙せる
心理テストやゲームなど。SNS上にあるこの手の投稿は、アカウント乗っ取りの可能性もあります。人間の心理として、簡単に面白い情報が手に入る、楽しめるというので引っ掛かりやすいのです。メールアドレスやパスワードなどを入れてしまえばアウトです。
●ネット知識が薄いだろうから騙せる
「あなたではないユーザーが使用した疑いがあります。パスワードを変更して下さい」と言ったメールから、ログインページと全く同じ偽物ページにリンクを飛ばし、アカウントとパスワードを盗み取るような詐欺。そういった連絡は、文章内のアドレスは触らず、本家のホームページに行ってから操作して下さい。
もちろん中には、ちゃんとしたサービスを提供している広告もたくさんあります。すべてを怪しむ必要はありません。
こういう怪しい広告は必ずどこかに爪が甘い部分があり、リアリティに欠けます。
●文章がふわっとしている、いまいち言いきれてないキャッチコピー、ちょっとダサいデザイン(しょせん真似ごとなので、そこに愛はない)
●日本語がおかしい(海外で制作されているものもあります)
●画像がやたらとキレイで購入した画像やAIが制作したものだけで構成されている
●アカウント名やアドレスが本家とちょっと違う(数文字違えば新しいものが作れるので)
●金額が高くて、効果がありそう、とても得をしそうな内容。
直感で「なんか怪しい」思ったら、その記事の投稿元をちゃんと確認する。本家のサイトに行ってそこからアクセスする。信頼できるところが出している情報を調べるなどで真意を確かめたほうが良いです。
大抵の情報はお金を出さなくてもインターネットを調べれば手に入る時代です。まずは徹底的にネットで調べれば、解決できることがほとんどです。
このようにネット環境での危険個所をあらかじめ知っておけば、事故は減ると思います。
だいたいが人間の心理的弱点を刺してくるものです。
もちろん心理を刺してくるので、冷静さを失い避けるのは難しいところもあるのですが、「この辺が危ないかも」と気をつけておけば避けられることも増えると思います。
情報シェア、いいね感謝いたします。
次回》壁に目あり障子に耳あり…スマホは両方持っている。
他の回も、ぜひチェック!






