夏の花火大会を見てその美しさに感動したら、その感動を作品として表現してみるのはいかがでしょうか?
花火どっかーん!夏になったら楽しみな花火大会。セロファンで花火を作って、みんなで花火大会をやろう!
□美しいと思ったものを自分で表現してみる技術
□切りにくいものをハサミで切る技術、貼りにくい物を貼る技術
□透明のカラーセロファンの特徴、透かしや色重ね、反射などの知識
今回はカラーセロファンを使って花火を作ります。光を透かして、反射して、暗い部屋で投影させてキラキラ美しい透明セロファンで作る花火です。出来上がった後の鑑賞会も盛り上がる造形ですよ。交じり合う色の光が不思議で楽しい造形です。
セロファンでキラキラ花火を作ってみよう!
セロファン各色
木工用ボンド
プラバン
●お好みで
画用紙(額縁代わりに使います)
キラキラシール
マスキングテープ
●あると便利
- ウェットティッシュ
セロファン花火の作り方
①セロファンをハサミで切ります。
セロファンは滑るし静電気で手にくっつくので、紙を切るよりちょっと難しいです。ある程度ハサミが使える子どもか、大人の補助が必要です。滑るセロファンを切るコツは、セロファンに対して垂直にハサミを入れること。セロファンが滑るとハサミの刃の間に入って切れにくいのです。
子どもに合わせてあらかじめ切っておいてもいいです。
②セロファンをプラバンに貼り付けます。
無色透明のプラバンシートに、切ったセロファンをはりつけていきます。フエキ糊だとあとでセロファンがはがれてしまうので、木工用ボンドがおススメです。
手に持ったセロファンにボンドをつけてプラバンに貼ると、ボンドだらけの手にセロファンがくっついて貼ることができません。写真のようにボンドを先にプラバンにつけて、そこにセロファンを載せていく方がスムーズに作れます。
それでも手のベタベタが気になって作業ができないというときは、花火型にボンドをつけたプラバンの上から、ふりかけのようにセロファンを散らしていきます。あとは、軽く押さえれば出来上がり♪
花火大会(作品鑑賞会)!
セロファンは光を透かしたり、反射したりキラキラしてとてもきれいです。いろんな角度から見てくださいね!
光を透かす
出来上がったセロファン花火に光を透かすと、テーブルや壁にセロファンのカラフルな影が映し出されます。近づけたり離したりすると、くっきり映ったり、ぼやけて映ったりするので、観察してみてください。光を通して映る色や、重ねて貼った部分の色が変化していることに気づきます。
のぞいて見る
セロファン越しにいろんな場所を見るのもおもしろいです。窓に貼っておくと、セロファン越しの外の風景がきれいです。セロファン越しに見る世界は、色がいつもと変わって面白いですし、風景に模様ができたようにも見えます。外の光を受けて、セロファンの色が影になり、お部屋の中は、カラフルになり、それもいつものお部屋が違って見えて楽しいです。
暗い部屋で光を当てる
部屋を暗くして、懐中電灯で照らすと夜空に浮かぶ花火のようにもなります。幻想的でとてもきれい!歓声が起こります。懐中電灯のぼんやりした灯りよりスマホのはっきりした白色ライトの方が良いみたいです。(写真は天井に移った花火)
おうちに飾ろう
飾るときは、額縁付けるときれいです。下の写真は、白い画用紙に切り込みを入れて挟み込んでいます。周りにマスキングテープを一周するときれいです。
色を透かすセロファンの不思議
セロファンを使う中で、触れておきたいのが、色を透かしてみえるということと色を透かせて混ぜられるということ。
制作の前に、切る前のセロファンを通して世界を見てみたら何色に見えるでしょう?赤いセロファンなら赤色に。黄色いセロファンなら全部が黄色に見えます。違う色のセロファンを重ねて見たらどうみえるだろう?右と左の目に違う色のセロファンを通してみたらどんな色に見えるだろう?
実際になぜ、そうなるのかを調べてみるのも良いですが、小さい子どもに論理的な事は難しいですね。ここでは楽しむことが大事だと思います。セロファンで見た不思議な世界、面白かった経験は覚えているものです。
大きくなって理科で習うときに、ふと思い出して、「ああ、あの時の!」と経験の記憶と知識がつながる瞬間があります。
楽しいから覚えている、覚えているから知識をつなげられる。これが嫌々やらされた経験であれば、覚えていないし、知識もつなげられないですよね。子どもの遊びが大切だというのはそういうところもあるのだと思います。セロファンの話だけでなく、子どもの遊びの中には、そういう大切な体験がたくさん隠されています。なかなか自由な遊びができない時代ですが、そういう子どもの大事な遊びの時間を守っていければ良いなぁと思います。
自分が美しいと思ったもの、面白い、不思議だと思ったものを作ってみる。ちょっと難しい技術もやってみたらできるようになる。こどもの頃に感じたり体験した事は、心の引き出しにちゃんとしまわれ、大切な時に取り出せる宝物となります。
面白い経験がたくさんあるから、人は知識を増やしていけるんじゃないかな。
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そのうち付け足す予定です。がんばります。気長にお待ちください。