==帯より==
「ピッカピカの一年生」ばかりじゃありません⁉
成績はいいのに、じっとしていられない子。嘘をついて友達を振り回す子。でも、本当に深刻なのは、子どもを枠にはめようとする大人社会。
これは、既成の教育に対する子どもの異議申し立てである!
勝手に教室を歩き回るのは、授業が面白くないから。
身の回りのことができないのは、親が過剰に接してきたから。
小学校低学年の教室で起きているさまざまな問題を現行の学校カリキュラムや親側の課題ととらえ、芯の学び、成長を考える名著。

子どもが悪いことをする。。その原因は本当に子どもにある?

子どもの行動や言動には必ず理由が原因があるんだよ!
本書の概要
色んな問題を抱える現代の子ども達。取り巻く環境に原因があると説明した本。近代国家を支えた日本の教育だが、今となってはかなりの問題を含んでいる。子ども達の心が壊れていく現代、どこに原因があるのかを鋭く説明した1冊。
内容の要約
はじめに
小1プロブレムの問題は、子ども達の問題ではなく、旧来の学びスタイルを今世紀になっても続けているから起こる問題で、子ども達はそれに対して抵抗しているだけなのではないか。学校制度や社会全体の仕組みを変えることは難しいが、ちょっとしたアイデアや考え方、時間の使い方を変えるだけで突破口は見つけられる。
第1章「自分が分からない」まま育つ怖さ
日本では、大人からの子どもへの指示が多いため、「指示をされたら動けばいい」「指示されなければやらなくてもいい」「叱られたらやめればいい」と考える子どもが増えている。大人の顔色や空気を読むことにエネルギーを使うようになり、自分が出せず、問題行動につながっている子どもが増えている。
第2章 もっと怖い日本の母親たち
子どもをどう教育してよいかがわからない親が多く、特に孤独に苦しんでいる母親像が浮き彫りになっている。その結果、過剰指示と過剰評価(ほめすぎ)が繰り返され、子ども自身の「自己決定」の芽を摘み取ってしまう。
第3章 怖い小学生をつくった日本の学校
近代国家における一斉教育から始まり、企業国家と偏差値主義から画一的な教育が続けられた結果が今の問題につながっている。本来は、「勉強は面白い」「学校に行けば生きるヒントが得られるかも」「幸せな人生を送るための方法をおしえてくれるかもしれない」…と思えるようにならないと、子ども達が自ら学校に行きたいとは思わない。
第4章 「小さな社会」が手応えをつくる
便利で画一的な暮らしが子ども達の成長を妨げている。人の成長に必要な体験、「具体性」と「偶然性」は、全身で感じ、工夫して遊び、モノをつくり、事をなしとげることで経験される。これが人間の活動の原点であるが、それが便利で画一的な世界になった現代急速に失われつつある。
第5章 一人ひとりにあ物語のある学びを
IQ(知能指数)だけではなくEQ(こころの知能指数)を伸ばす必要がある。社会に出て実際に成功している人はIQが高いとは限らず、むしろ自他の情動をコントロールする力に長けた人が多い。自己の自覚、自己の制御、社会的自覚、他者との関係の制御などを含む能力が豊かな人生に不可欠である。
おわりに
現代の学校の形は近代社会、特に産業革命以降の大量生産社会、高速化・効率化・快適化社会に見合ったもので、このスタイルはもう変えたほうが良い。
もっさんみいこの感想
少し前に出版された書籍(2013)ですが、時を経た今、ここに書かれている問題が解決しているどころか、さらにひどくなってる。不登校人数や子どもの自殺者数の増加を見れば明らかです。変わろうとしている大人も存在しているが、社会的にとりまく空気はなかなか変わらない。少しでも多くの大人に子どもの置かれている現状を理解してほしいので、この一冊をおすすめしたい。
こんな人におすすめ
幼稚園、保育園、子ども園の先生
小学校の先生
保護者
この本から学べること
問題を起こす子どもが増えているのは、子どもに問題があるのではない。古くから変わらない教育方法や大人が作った子どもを取り巻く固定観念などが子どもを苦しめた結果、子どもの抵抗でありヘルプを求める行動が問題行動として表現されることとなる。本当の問題がどこにあるのかを教えてくれます。
