子どもにとって大人は有害である!
――大人は有害である。いじめ、閉じこもり、不登校……子供問題は、世間を気にし、教えたがり、試したがる大人に問題がある。子供は、大人の充足のためのものではない。新人、ルーキーだ。「これから何をするんだろう」「いつ化けるかな」と、大人は緊張し、楽しみに見守るサポーターになろう! 心がほぐれ、元気の出るユニークな子供論。

地蔵
大人気絵本作家の五味太郎さんの子ども感

もっさん
まぁまぁ辛口だけど、納得できるから面白い!
本書の概要
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まるでX(Twitter)のような、日記のような文章の短さで、シチュエーションと彼の子ども感が書かれています。なかなか鋭い視点なので、「わかる、わかる!」と楽しく読み進められますが、書かれているような大人に自分がばっちり当てはまってしまったりすると、腹が立っちゃったりするのかもしれません(笑)。それも含めて、なかなか面白い本だと思います。
内容の要約
さすが言葉のプロです。一例を出すとこんな感じの短い文章が続きます。
「人それぞれの事情がある」ということを、これほど無視する社会も珍しい。また、人それぞれの事情を社会の事情にすぐ置き換える人がこれほど多い社会もまた珍しい。そんな気がしています。
考察のような、意見のような、批判のような、、五味さんの言葉が面白いことも相まって、次々続くエピソードに、私的には納得が止まらない一冊でした。
以下目次ですが、目次を見るだけでも、まぁまぁ鋭い内容が書かれているのが予想されて面白いです。
とにもかくにも心穏やかではない大人たち
もうとっくにすっかり疲れきっている大人たち
なんだかんだと子どもを試したがる大人たち
どうしても義務と服従が好きな大人たち
どんなときでもわかったような顔をしたい大人たち
他をおとしめても優位を保ちたい大人たち
いつもそわそわと世間を気にする大人たち
よせばいいのにいろいろと教えたがる大人たち
それにしても勉強が足りない大人たち
いつのまにか人間をやめてしまった大人たち
もっさんみいこの感想
私は、「わかる、わかる!ほんとそう!大人って問題!」と思いながら読みましたけど、実際に書かれているような大人の人がどう思うのかはわかりません。この本に書かれるように、優位を保ちたい大人たち、世間を気にする大人たち、、は、自分はそうじゃないと思うのか、こんなこと書くなんてけしからん!と腹を立てるのか…。とにもかくにも、子どもにとっては、大人って本当にこういう存在だと思うので、「大人は問題」「大人が問題」「大人の問題」と言い切ってしまう五味さんの文章がとても気持ち良かったです。
こんな人におすすめ
大人の子どもへのかかわり方に疑問を感じる方
大人の子どもへの悪い影響力が気になる方、言語化したい方
大人に問題はない!子どもが未熟だ!と思っている方(どんな感想を持つのか、怖いもの見たさです笑)
この本から学べること
ここに書かれている内容は五味太郎さんの個人の感想ではあるのかもしれませんが、教育関連の専門書に書く事をタブーとされる(断定的で批判が増えそうな)内容も、彼のエッセイのような形だから表現できるものが多いです。なので、実際に起きている事、子どもと大人の理不尽な関係性などが生々しく、かつ面白くわかります。ちょっとした時間にいくつか文章を読むだけでも面白いです。
「大人は問題」「大人が問題」「大人の問題」。子どもが問題なのではなく、結構大人の方が問題が多い。そう思える本です。
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