もっさんみいこ工作絵画教室の生徒たちとモネのスイレンを描きました。ここでは、模写の意味やモネについてご紹介します。
小学生の名画模写
表紙の絵は、絵が完成した瞬間「これを(Instagramの)表紙にしてや!」と言った男の子の絵です☺️。
絵は苦手というその子。キャンバス一杯を色で埋め尽くすのも、いろんな色を混ぜるのもほぼ初めてで、一工程ずつかなりの体力?を使って(笑)、休んではチャレンジしたり、モネの絵本を読んでみたり、その子なりに精一杯描いて仕上げたからこそ出た言葉だと思います。たくさんの色を混ぜて一生懸命塗り尽くした水面は面白く美しい色。クレパスで何回も色を重ねて作った渾身の花の影。とても良く頑張りました。
名画模写のおもしろさと意味
真っ白いキャンバスに、絵の具で色を着ける。一筆目って、緊張するんです。大人でもこどもでも。
だから、水面を描くんだったら、何の色も混ぜずにチューブから出したそのままの水色を塗る方が気が楽だと思うはずです。
だけど、モネの水面はそれを許してくれません。見れば見るほどに水色以外のいろんな色が見えてきます。緑、黄緑、青っぽいのも、赤や紫、黄色、白、グレー、、、。無限な色を見つけてしまったこども達。もう水色では描けません(笑)。
下の写真が見本にしたモネのスイレン(キャンバスのサイズの都合上、下2/3を描いています)
恐れずに色を混ぜてみよう。アクリル絵の具だから失敗したら上から何回でも塗り直せるよ!
最初は恐る恐る色を混ぜて行くこども達も、すぐにコツをつかんでいろんな色を混ぜていきます。
ここでまた、モネの水面を見ると、あっちこっちへ流れる筆跡。まっすぐ筆を走らせた方が楽にきれいに描けるのに。それも許してもらえない(笑)。恐れずに、グリグリ、シャカシャカやってみる。
いつもとは違う色の混ぜ方や筆(スポンジだけど)の動きに戸惑いながら、でもどんどん慣れて大胆になっていく。とっても疲れたと思うんですが、それが伝えたかったのです。
大人もこどもも自分のやり方でやりたいもの。だけど、手持ちの技術では限界はすぐに訪れます。自分の枠を越えたものを受け入れることに慣れたら、自分以外のやり方を探すことができるようになります。
世界的に有名な画家の絵が、自分の枠をちょっとはずしただけで描けたという自信とともに、自分の枠を超えていける自信へと繋がります。
日本大好きなモネ
今回は、モネの絵本や画集をたくさん持っていきました(絵本は写真の2冊がシリーズで他の画家のもあります)。絵の具が乾くのを待っている間モネの画集や絵本を熱心に見るこども達。
小学館あーとぶっく2・モネの絵本 太陽とおいかけっこ 絵本 作・絵: 結城 昌子 出版社: 小学館 絵本ナビで見る
モネの絵の見方、子どもなりの発見を促す絵本です。拡大してあったり、ポイントをトリミングしてあったり、難しい絵画を少し身近に子どもらしく感じ取れる絵本です。
新装版 ぼくはクロード・モネ 絵本 文: 林 綾野 絵: たんふるたん 出版社: 講談社 絵本ナビで見る
クロードモネのこどもの頃から亡くなるまでの人生を描いています。モネがその時々で感じた色やモチーフにしたものなど紹介しています。
モネの日本好きは有名です。奥さんに着物を着せて描いたり、浮世絵を真似して太鼓橋を作ったり。モネが愛した我が国日本。なんだか誇らしい気分にもなりますよね。
モネは、日本大好きです。有名な画家であっても憧れはあるもの。「憧れ」があるからこそ、「好き」があるからこそ、自分の作品を作ることができるんですね。有名な西洋画家で日本が大好きな人、結構多いんですよ。
大人も楽しい!モネの模写
今回は、教室の部屋を借りているゲストハウスのオーナーのおにいさんと大学生(美術の先生になるそうです!)も参加してくれました。2人ともいろんなことが学べて楽しかったと言ってくれました。大人も時には自分のやらないことをやってみるって刺激になるようですね。下の写真左上2つが作品です。中一娘の作品(左下)ともっさんの作品。黄色いのは絵具が余ったから遊んだだけ。