スポンサーリンク

なんでもない絵を描こう!なんでもない絵は上手も下手もない!気持ちのままに描ける

なんでもない絵を描こう
この記事は約8分で読めます。
地蔵
地蔵

本物そっくりに描けないと「絵が下手」という判断ではもったいない!なんでもない絵を描くことがこんなに楽しいなんて!

ここで得られる技術や知識
□うまい下手の価値観は、本物そっくりに描けているかどうかではない
□偶然にできた色と形を純粋に楽しむ
□お互いの作品を見て、イメージを出し合って楽しめる
もっさん
もっさん

なんでもない絵を描くから、上手も下手もないんだよ。だから、失敗もない!
色や形を楽しんで!

今回は、大事なので先に「ポイント」を紹介します。

「何か」を描こうとしないことがポイントです。「何か」を描こうとすると、本物そっくりにできるかどうか、上手かどうかという評価が気になってしまいます。そうではなく、偶然にできた形や色の混じりを楽しんでもらいたいです。好きな色を混ぜてみたり、なんとなくハンコを押してみたり、気の赴くままに制作してみてください。できれば1枚ではなく、何枚も何枚も試してみてください。1枚ではうまくいかなくても、何枚かやっているうちにお気に入りができるかもしれません。そして、何枚も実験を繰り返すからこそ、いつもと違う色を使ってみようと思ったり、違う道具や方法を試してみたくなります。正解を求めないから、失敗もない。失敗がないから、気兼ねなく色んな挑戦ができるのです。

絵本「なににみえる?」

絵本「なににみえる?」
こちらの「なんでもない絵を描こう」と、コラム「ひとそれぞれを楽しく共有」をまとめて絵本(ZINE)にしました。子どもたちが作った作品から見えてくるのは?人それぞれのイメージ、想像力。それぞれの違いに楽しく気づいて共有できる絵本です。考え方が違うからって喧嘩する必要はないですもんね。

お買い求めはこちらから≫

半分ぺったんこ どうなる?どうなる?

準備するもの
  • 絵の具セット(絵の具、筆、バケツ、筆拭きタオル)
  • 紐(毛糸などちょっと太目)
  • 画用紙

絵の具と筆で、半分ぺったんこ

画用紙を半分に折り、その半分に色をのせます。色を載せた画用紙をもう一回半分に折ってこすります。最初にのせた絵の具が反対側に移って絵ができます。もちろん半分といいつつ、子どもたちは逆の面にも絵の具をのせてしまいますが、同じように半分に折ったら反対側に転写され、それもまた面白い結果になるので、そこはアバウトで大丈夫です。

絵の具は好きな色を好きな場所に

絵の具を自由にのせます

画用紙を半分にたたみます

ぱったんして

よ~く、こすります。

よくこすります

ひろげたら完成!

ひらけたら完成

偶然から、不思議な絵ができました。もっさんみいこのこの制作では、何かを作ろうとしたわけではないので、何にも見えなくてもこれでOKです。色や形をおもしろがっているといろんな想像力が生まれます。なんだかこれが目に見える、これは手かな?など。イメージを膨らませながら楽しんでください。

あえて、何かを作ろうとすることもできます。こんな絵本があるのでご紹介しますね。

ぱったんして 絵本 作: 松田 奈那子 出版社: KADOKAWA 絵本ナビで見る

大きな丸と小さな丸がふたつ。「ねえ、ぱったんして」ページをめくると、りんごに!お花畑に!画用紙を半分に「ぱったん」すると絵が完成します。このブログで紹介する考え方とは真逆ですが、何かをできることを予測しながら絵の具を置くのは、計算が必要で、頭を使うので面白いです。

絵の具をつけた毛糸で、半分ぺったんこ

紐に絵具をつけます

ストリング(糸引き絵)というらしいですが、名前は置いといて。毛糸に絵具をつけます。いろんな色をつけたり、1色にしたり、実験的に色々やってみてください。

絵の具を紐につける 絵の具を紐につける

絵の具のついた紐を画用紙の上において、半分ぺったんこ

絵の具のついた紐を、画用紙の上に置きます。いろんな形に置いてみると結果が変わって面白いですよ。ぐるんと回転させてみたり、まっすぐ置いたり、くねらせたり、色々やってみてください。

画用紙の上に置く

位置が決まれば、ゆっくり紐を引っ張ります。勢いよく引っ張るのも面白いですが、絵の具が飛び散るので注意です。引っ張りながら途中で引っ張る方向を変えてみても面白い形になりますよ。

ゆっくり引っ張る

画用紙を広げれば完成

ひろげたら完成

引っ張った紐の軌跡が描かれています。これも偶然からできた絵なので、何かを描いたわけではありません。色の混ざりや、紐の軌跡が面白いですね。

なんでもはんこ ぺたぺったん

はんこだけで、絵を完成させるのももちろん面白い絵が完成すると思いますが、今回は、半分ぺったんこでできた絵の仕上げとして使ってみました。

まず、ハンコになりそうなものを探します。写真にあるもの以外でも、食器を洗うスポンジを切ったり、綿棒や爪楊枝、指でもいいですね。

いろいろはんこ

ダンボールだと、縦にして波々の部分をハンコにしてみましょう。ダンボールの厚さによってこの波々が違います。薄いダンボールは幅が細い波、果物などが入った丈夫なダンボールは波が2重になっているもの、2重の波の幅が違うもの色々あります。

ダンボールハンコ

ダンボールを横にしてそのままハンコにしてもいいですね。適当に切ったダンボールでも面白いアクセントとなることがあります。

ダンボールハンコ

プチプチシート(割れ物を包む緩衝材)のハンコも、丸がたくさんできておもしろいです。

プチプチシート

ペットボトルのキャップは裏も表もハンコになります。形が変わるのでおもしろいですね。

ペットボトルキャップ ペットボトルキャップ

先ほど使った絵の具のついた紐も、引っ張らずハンコとして使ってみてもいいかもしれません。手で押さえると絵の具がついてしまうので、ペットボトルキャップで押さえてみました。

紐ハンコ

ふしぎな絵ができました。

なんでもない絵 なんでもない絵

ヘンテコな絵ができました。これなら、絵が上手、下手は全く関係ありませんよね。半分ぺったんこしてみたり、ハンコしてみたり、気持ちが赴くまま、何も考えず、なんとな~く、これ面白いかも?な気持ちで制作してみる。何かを描いたわけではないし、色や形の実験なので、誰かの評価も気にならない。

そして、よくよく見てみると、何かを作ったつもりじゃないのに、何かに見えたりしませんか?何か感じることはありませんか?鳥に見えたり、パーティーみたいにみえたり、そのイメージって人それぞれなんです。

「何か」を描いたわけではないので、感じ方は人それぞれ。自分が作ったものも相手によって見えるものが違ってくる。自分自身もいろんな見え方ができる。正解があるわけではないので、いろんな人の感じ方に触れることができ、とっても面白いのです。

そのイメージの違いを楽しむ展示方法は、こちらで紹介しますね。

【コラム】「みんな違って」に気づけて楽しく共有できる展示方法
同じ絵をみても、人それぞれ想像するものが違います。それを楽しく実感できる制作と展示方法です。

みんなの作品展覧会

できるだけ頭柔らかに、自由で自分の好きなイメージのまま製作できる環境を作ってあげられるとベストです。指導者がいる場合は、「いいねぇ。」「この部分おもしろい」「こんな使い方もできるね。発見だね!」肯定的な言葉を使いながら、こどもたちに色んなことを試すことができる雰囲気を作ってあげましょう。

ぱったんして作品 ぱったんして作品 ぱったんして作品 ぱったんして作品 ぱったんして作品 ぱったんして作品