散歩してたら、きれいな色の落ち葉を拾ったよ~!黄色・黄緑・オレンジ・赤…絨毯みたいだったよ~。
せっかくキレイな葉っぱを拾ったんなら、じっくり観察して描いてみようよ!
どれ一つとして同じ色がない葉っぱって描くのは難しいと思いませんか?そうなんです。自然と全く同じ色は簡単に作り出せるものではないんです。なので、この造形は、本物通りにそっくり描くことよりも、美しい自然をじっくり観察して、感じた形や線・色に感動する、面白がることに重視を置いてみてくださいね。
落ち葉を拾おう
時間があったら、自分たちで描きたい落ち葉を拾いに行くと良いですね。落ち葉のある場所やその葉がはえていた木を観察することも大切な学びになります。
小さい葉っぱ、大きい葉っぱ、紅葉のように枝分かれしている葉っぱ、ギザギザの葉っぱ…。同じ植物の葉っぱでも大きさは色々です。そして色も色々。もともと夏は緑だった葉っぱです。緑からだんだんと黄色やオレンジ、赤になっていくそれぞれの途中過程がとてもきれいです。
葉っぱが落ちている場所を見上げて、どの木から落ちてきたのかを観察してみるのも良いですね。案外遠くから風で飛ばされているものもあります。自然の豊かさを感じられます。
もちろん、ついでにまつぼっくりやドングリ、ドングリの帽子、小枝や色んな木の実を拾ってみるのも良いですね。木の実は虫が出てくることがあるので、煮沸しておくと安心です。煮沸しておくと何年も使える材料として保存できます。枝や木の実を使った造形はまたご紹介しますね。いろんなものに使えるのでとても重宝します。
時間がない時は、大人が先に拾って集めておいてもいいですが、種類によってはすぐにカサカサに乾いて丸まってしまったりパリパリに割れてしまうので、描く直前に拾う方が良いです。
落ち葉を描こう
- 水彩絵の具
- パレット(お肉のトレーでOK。広々と色混ぜができて良いですよ)
- 筆
- 水バケツ
- 水洗いタオル
- 画用紙
- 落ち葉(色んな種類、いろんな色)
- 鉛筆
下書き
形を見ながら輪郭を描くのは難しい作業です。輪郭を描くだけで時間がかかってしまい絵の具作業にたどり着かない場合もありますので、形ではなく色・絵の具作業を重視したい場合は、葉っぱを画用紙の上に置いて輪郭を鉛筆でなぞって線を描きます。簡単に描けるので、絵の具作業に移行しやすいです。
子どもによっては輪郭をなぞった後、葉っぱを見ながら葉脈をじっくりと一本一本に注目して描こうとしたり、模様を絵の具で表現しようとしたりと様々。下書き無しでいきなり絵の具で描き始めるのも面白いかもしれません。
葉っぱの形・線を描く、葉脈を描く、色を観察するなどその時に重視するものに応じて作業内容をアレンジしてください。
絵の具で色付け
見える色を自分なりにパレットに作っていきます。パレットの上で全部の色を混ぜ切らず、マーブル状態くらいで画用紙に塗っていくと、自然に色が混じるまだらな感じが表現できます。
水をたっぷり目につけて、画用紙の上で色をにじませる「にじみ・ぼかし」の水彩画の技法を使いながら描くと、落ち葉のグラデーションが表現できます。
にじみ・ぼかしのやり方は以下をご参考に
あとは、とやかく言わず、子どもが感じる形や色に任せてあげます。
子どもによっては、どこに注目して描き始めていいかわからなかったり、一色で塗ってしまおうとする子もいます。そういう時は「この落ち葉のこの部分、ちょっと黄色が入ってるねぇ~」「ここ模様があるね」「真ん中に線(葉脈)があるねぇ」などヒントをあげると、「あ、本当だっ」と気づいてくれます。
もう一度言いますが、模様をそのまま同じに描くことが重要なのではなく、葉っぱの中の様々な表情を見つける力を養うことが重要です。
葉っぱの色は絵具そのままの色ではありません。絵の具をチューブから出した色そのままを塗ろうとするのではなく、三原色(赤・青・黄)を混ぜて作ってみましょう。青と黄色を混ぜて緑を作ると青緑、緑、黄緑などバリエーション豊かな緑が生まれます。赤と黄色を混ぜれば赤、朱色、オレンジ、ヤマブキ、きいろ…紅葉の色が作れます。少し茶色いところは、逆の色を混ぜると色が濁ります。青と黄色で作った緑の逆は赤、赤と黄色で作った色の逆は青、大人が見本として濁った色を作ってあげるといいでしょう。色混ぜの基本は、こちらで紹介しています。
https://mossanmiiko.com/210817-2/
子どもの作品いろいろ
子どもによって、葉っぱの色のグラデーションに注目したり、模様に注目したり、葉脈に注目したりと注目のしどころも違います。葉っぱの見方のヒント、色混ぜのヒントそれを伝えるだけで、子どもたちは集中して葉っぱを観察します。本当にに細かいところまで、じっくりとてもよく見ています。
葉っぱ一枚ですが、その中に様々な模様や色が凝縮されているのに気づきます。
集中して観察しながら描くので、葉っぱ1枚描くので、「疲れた~」と言っています(笑)。ですが、せっかく観察して描くという経験なので、集中力が持たない子でも、短期集中型の葉っぱは、もう一枚、もう一枚と勧めやすいです。
子どもなりに、一生懸命見つけた線や色を表現しようとしているのがよくわかります。
リクエストで、葉っぱを紙の下に置いて、鉛筆やクレパスでこすりだしもしてみました。こちらも楽しいですね。おまけのちょうちょも色混ぜをしながら描きました。ちょっと違うやり方を試してみるのも良い経験となりますね。
じっくり観察することが大切です。普段何気なく見ている物を触ってじっくり見てみること。無数の線や形、色から作られた自然の美しさやおもしろさが見えてきます。
描いた葉っぱは、お部屋に飾ってみよう
描いた葉っぱを切り取って、ガーランドにしてもオシャレだぞ!
葉っぱを切り取るときは、大き目に。小さいこどもは線ギリギリのところを切ろうとするので、せっかく描いた葉っぱを切ってしまうことも。外周に切り線を書いてあげてもいいですね。